【外食広報のブログ】クリエイティブなPRになる!

デジタル化がますます進む中で、次世代広報に必要なクリエイティブなPRについて考えます。

【読書メモ】ソーシャルインフルエンスを読んで②~ソーシャルメディアの特性を把握してうまく付き合っていく施策を考える~

引っ越しやらなんやらですっかり間があいてしまいました、反省・・(・・;)

この本は何回も何回も読み返しました。表紙もボロボロ、手書きのメモが散乱していてもうBOOKOFFでは売れないくらい(笑)

以前も書いたかもしれないけれど、私は学問として学ぶためというよりも自分の考える課題や未来について考察するために大学院に通っている。この書籍はとても難しかったし、正直ブログを読み返してみても抽象的な見解が多く、支離滅裂かもしれない。

このテーマはいまの時代は絶対切り離せないからこそ、また来月ないし半年後にも読み返しながら考察したい。そう思い、今回は大学院生歴数ヶ月のヒヨッ子の見解として、ぜひご覧頂きたいと思います。

さて、前回で『話題の発生パターン』についてはなんとなく仕組みを理解する事ができた。またそれが従来の一方的な発信しかできない広告の手法ではできないことも理解できた。

新しい時代のコミュニケーション、世の中を動かす新しいチカラである『ソーシャルインフルエンス』について考える前に『ソーシャルメディア』ってなんだっけ?を考えてみたいと思う。

◇『ソーシャルメディア』は消費者が主役の公園
池田先生の書籍、また講義を聞いて、スイングして首が痛くなるくらいに頷き、納得した表現だった。

家族や年配のご夫婦、ときに一人でゆっくり過ごす人など様々な人が様々な目的で訪れる昼下がりの公園、それがソーシャルメディアであると提言されている。

ツイッター公園、フェイスブック公園、などなどソーシャルメディアの数だけ公園があり、友人や知人、時に共通の趣味を持った人同士で楽しく過ごす場所という意味だ。

そこに宣伝目的で近づいてきた営業色のつよ~い肉食系の人達が勘違いして乱入すると、それはもう想像の通りで直ちにうざがられて邪魔者扱いされるか、『スルー』されるかどちらかだ。

今の時代は情報洪水の時代、社会関心が多層化し、気になるものはそれぞれの時代。
いくらマスメディアに露出をしてもそれが『自分ゴト化』されないと無関心で終わってしまう。

好きも嫌いも・・・なんてフレーズ聞いたことあるかもしれないが、『好き』『嫌い』はなにがしかの感情があるけれど、『無関心』が一番どうしていいかわからない。
それぞれが自由に時を過ごしているソーシャルの世界で、『無関心』な人の心の扉はどうやってあけたらいいのか?

ソーシャルメディアと戦略PRの掛け合わせである!
ソーシャルメディアが持つ本来の強みは
〇拡散性
〇共有性
〇常時性
であった。

ソーシャルの特性を使えば口コミで広がるんじゃない?!無料で開設できるしまずはやってみよう!といって公式ページを立ち上げ、Facebookで一方的に投稿を続けて『いいね!もシェアもないね~なんでだろう?』といって頭を悩ませている人は私だけではないだろう・・・(笑)

ソーシャルメディアの力だけではどうしても難しい、いやはっきり言って無理なのだ。
じゃぁどうしたらいいのだろう?

そこで『戦略PR』の登場である。

『戦略PR』は大企業や商材として日本中で・・くらいの規模ではないとできなそうだが、私は飲食業ならこの書籍にあった『関心テーマ』を考えるのがいいと思っている。

例えば、『朝活』。
あるお店で朝のメニューに特化している店があった。

朝の時間を有効活用しよう!とうたいはしたものの、夜型の人はまず無関心だろうし、ママさんにとっては「朝なんて戦争なのに、そんなことできるわけないじゃない!!」と言われるのが関の山だ。

なので、『朝活』=朝起きる人のための活動、ということではなく某朝の番組で「これから仕事に行く人もこれからお休みになる方も・・・」とあるようにターゲット別にプロモーションをどううつか、考えてみた。

例えば、夜勤あけで仕事帰りの人たち。看護士さんにとっての『朝活』は夜勤あけの疲れをとるためのリセット時間。寝る前に食べるなら消化にいいヘルシーフード&ドリンクがオススメ!とうたってみた。浸透までに時間はかかったが『朝活』が夜勤明けの人達にとっても『自分ゴト化』されていった。

『朝活』+運動、『朝活』+夜勤明けの消化にいい食事、『朝活』+・・・・

『自分ゴト化』した“コト”はソーシャルの特性で、様々なカテゴリーでソーシャルメディアの中で『仲間ゴト化』 していき、世の中で“話題”になっているニュース『朝食を食べる人はビジネスで成功する』とか、『朝食を食べると脳にこういう効果が出る』などとの相乗効果で“話題”になるのだ。

◇『会話されるニュース』であるかどうか?
『自分ゴト化』したコンテンツが『仲間ゴト化』するのはソーシャルメディアの力によるもの、でも『仲間ゴト化』する仕組みとはどういうことなんだろう?
自分がいくらいい!と思っても他人がいい!と思うとは限らない。

リリースを作るときも、自社の製品や店舗が好き好き!!となっていないだろうか?少なからず私はそうである。でなきゃ広報できないでしょ?!という話ではなく、いくら商品が良くても『会話されるニュース』であるかどうか、そこが一番大事なのだ。

『会話されるニュース』かどうか、つまりは誰かに話したい!と思う琴線スイッチ(人間の驚き、疑問・興味、発見・納得、共感、感動を刺激するスイッチ)を刺激する内容なだけではなく、会話されやすいコンテキストになっているか、が最も重要なのである。

書籍にはこう記されている。

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〇Talk-able 人に話したくなる要素
〇Buzz-able 話題になる要素
〇Share-able シェアされやすい情報のパッケージ

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この3つが合致した時に『自分ゴト化』したことが『仲間ゴト化』し、初めて広がっていくということなのだ。ただ気をつけなくてはいけないのは、発信者がよっぽどのインフルエンサーではない限り、関係者や知人どまりになってしまうコンテンツもある。それがWHO文脈だ。

“WHO=人”づてで広がる文脈と“WHAT=コト”文脈、つまり〇〇さんが言ったことではなく〇〇さんが投稿してるこの“ネタ”で広がる文脈のほうがより話題になるのはもちろんだろう。

ソーシャルメディアとの付き合い方
書籍に書かれていて自分に置き換えて考察してみたが、ここにかけてないこともたくさんあるし、知識をいくらいれても“知恵”になるまでは何回も何回も自己の体験や経験に置き換えてみないと思考として落ちてこないと思う。

それがこの私のブログでもあるのだけど、もともと理系なだけにロジックに考えるのは得意な方ではあるが、それでもこの分野は難しい・・・・。

ただ一飲食店、外食企業においてのソーシャルメディアとの付き合い方としては、『得たいの知れないもの』ではなく、消費者とのコミュニケーションをとっていくためのツールであると考えたい。

外食企業で相当な躍進がここ数年であるかというと、AIやIOTで他業界とのコラボ、くらいではないかと感じている。

デジタルが進むからこそのアナログなFacetoFaceの接客をするレストラン・カフェのあり方を考えるならば『ALWAYS ON』、いつでもそこにいるよ、安心してね、といういわば学生時代の食堂のおばちゃん的な存在であり続けるための一つの手段ではないだろうか?

そうなるのが目的ではなく、結果的にそうなっちゃうよね、なんかここの店にいっちゃうよね。~がいいね。だけではなく~でいっか、も時に必要だと思う。

これからの益々のデジタル化社会はもうとめられないし、効率化が進むことは何よりだが全ては人が豊かに生活するためだということを忘れてはいけないと思う。

たくさんの意味あるWANTSやNEEDS、情熱や思いが人を動かしていくのだから、『世の中の新しいチカラ』の存在を理解したうえで上手に付き合いながらも、ますます難しく、でもワクワクする次世代の広報に必要な力を考えていきたいと思う。